2 統計処理-バラツキ
2.1 データの抽出
作成したデータベースから特性が2つあるカラムを抽出し、標準偏差によるバラツキを調べてみる。例えば、A:五感(1視覚と2それ以外)、B:ジェスチャー(1直示と2隠喩)、C:情報の認知プロセス(1旧情報と2新情報)、D:情報の認知プロセス(1問題解決と2未解決)というように文系と理系のカラムをそれぞれ2つずつ抽出する。
表1
そこでまた落ち葉の上にすわって、山でさえこんなに寒い、浜辺に行った姉さまは、さぞ潮風が寒かろうと、ひとり涙をこぼしていた。A2B1C1D2
日がよほど昇ってから、柴を背負って麓へ降りる、ほかの樵(きこり)が通りかかって、「お前も大夫のところの奴か、柴は日に何荷苅るのか」と問うた。A1B1C2D2
「日に三荷苅るはずの柴を、まだ少しも苅りませぬ」と厨子王は正直に言った。A1B1C1D2
「日に三荷の柴ならば、午(ひる)までに二荷苅るがいい。柴はこうして苅るものじゃ」樵は我が荷をおろして置いて、すぐに一荷苅ってくれた。A2B1C2D1
厨子王は気を取り直して、ようよう午までに一荷苅り、午からまた一荷苅った。厨子王は気を取り直して、ようよう午までに一荷苅り、午からまた一荷苅った。A2B1C2D1
花村嘉英(2019)「シナジーのメタファーのために一作家一作品でできること-森鴎外『山椒大夫』」より