1 最初は不満度に差がないと予測する。男性と女性の平均値を取ると、男性0.9、女性1.0になる。この差は誤差の可能性がある。
2 満足度の1、2、3は独立変数であり、それにともなう不満度は、従属変数になる。
3 独立変数そのものの1、2、3が要因で、独立変数の実際の値、不満度が水準になる。
4 ここでは、どちらの水準も同じ標本からデータを集めているため、具体度という要因は、参加者内要因になる。
5 得られた有意確率(p値)を有意水準と比較する。危険率は通常5%未満のため、ここではt検定を採用する。
6 t検定では、二つの平均の差を表す統計量(t値)、データの規模を表す自由度(df)、p値(p-value)を説明する。
[満足度のt検定]
男0.9、女1.0、よってt値=0.1。
自由度は、独立した標本の個数から1引いたものである。よってdf=8。
p値は、0.02にする。ここでは5%以下のため、対立仮説の差があるを採択する。
花村嘉英(2019)「心理学統計の検定を用いてトーマス・マンの「魔の山」を考える」より