日本語から見た東アジアと欧米諸語の比較-言語類型論における普遍性を中心に2


表1 語順 言語 形態 特徴

SOV 日本語、韓国語 膠着語 修飾語は名詞の前、後置詞を用いる。
SVO1 中国語 孤立語 修飾語は名詞の前、前置詞と後置詞を用いる。
SVO2 フランス語 屈折語 修飾語は名詞の後、前置詞と後置詞を用いる。
VSO ケルト語、アラビア語 屈折語 修飾語は名詞の後、前置詞と後置詞を用いる。
VOS ポリネシア語 孤立語 修飾語は名詞の後、前置詞後置詞を用いる。
OVS 一部の言語
OSV 一部の言語 (ウィキペディア)

 SOVの言語は、前置詞ではなく後置詞を使用する。一方、SVOとVSOの言語は、後置詞ではなく前置詞を使用する。また、SVO1は、SVO2よりもSOVのグループに近い言語になる。
 中国語の場合は、語順が発達しているため、一般的に活用がなくても品詞や時制がすぐにわかる。一方、ラテン語や日本語そしてゲルマン諸語の場合、活用が発達していて、語順が自由または比較的自由と言われる。但し、印欧諸語とアルタイ諸語では活用の意味合いが異なる。前者は、動詞の活用が人称の変化に対応していて、格の問題にも関連性がある。後者は、後続のことばに応じた変化をする。

花村嘉英(2018)「日本語から見た東アジアと欧米諸語の比較-言語類型論における普遍性を中心に」より

シナジーのメタファー3


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