莫言の「蛙」でシナジーのメタファーを考える13


表5 万足が愚昧を語る場面

表2Aと同文。情報の認知1 2、情報の認知2 2、情報の認知3 1
表2Bと同文。情報の認知1 2、情報の認知2 2、情報の認知3 2
表2Cと同文。情報の認知1 2、情報の認知2 1、情報の認知3 2
表2Dと同文。情報の認知1 2、情報の認知2 2、情報の認知3 1
表2Eと同文。情報の認知1 2、情報の認知2 2、情報の認知3 1

A 情報の認知1は2グループ化、情報の認知2は2新情報、情報の認知3は1計画→問題解決である。
B 情報の認知1は2グループ化、情報の認知2は2新情報、情報の認知3は2問題未解決→推論である。
C 情報の認知1は2グループ化、情報の認知2は1旧情報、情報の認知3は2問題未解決→推論である。
D 情報の認知1は2グループ化、情報の認知2は2新情報、情報の認知3は1計画→問題解決である。
E 情報の認知1は2グループ化、情報の認知2は2新情報、情報の認知3は1計画→問題解決である。

結果

 この場面は、万足と小狮子夫妻の代理出産に関する話であり、確かに小狮子も姑姑も些か精神的に正常ではない。しかし、罪を犯した人間は、何とか己を慰めようとする。(魯迅「祝福」)虚妄をばらしたりせず、希望を与え、罪意識から解放させ、罪悪感無き人のようにしてあげても罰はあたらない。そこで、万足は、後妻の小狮子の言うままになり、愚昧であっても二人が信じることを信じようと努力するため、情報の認知3は、計画→問題解決となる。故に、「正義と平等」という推論が続いている。

花村嘉英(2020)「莫言の『蛙』でシナジーのメタファーを考える」より

シナジーのメタファー2


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