真理的な様相でいう□Aや◇Aを「Aということは義務である」、「Aということは許されている」と読めば、ある種の規範概念を扱うこともできる。規範様相の場合(11)のような規範演算子が導入される。
(11)OA:Aは義務である。
PA:Aは許可されている。
規範様相が真理様相(特にT体系)を部分体系として含むことからもわかるように、(11)も「すべての可能世界で真」なり「ある可能世界で真」といった可能世界を反映させた形で扱われる。*
花村嘉英(2022)「モンタギュー文法の意味公準について考える-階層的な様相表現を中心にして」より