S2は、S1に(8)の公理に吹かして得られる。
(8)◇(A∧B) ⇒◇A
(8)は、矛盾公理と呼ばれており、可能命題のみが可能な論理積の相乗項になりうる。* S2に(9)の公理を付け加えれば、S3が得られる。
(9)(A⇒B)⇒(□A⇒□B)
S3は、S1、S2と同様に、制限のない形の必然規則を含んでいないが、S1やS2と異なり、S3やS5と同様の様相還元法則を持っている。例えば、□A=□□Aように、様相記号例がより短い列で置き換え可能な同値式は、それを低利として持つ任意の体系の還元法則と呼ばれている。* 但し、S1-S3の到達可能関係は、任意である。
花村嘉英(2022)「モンタギュー文法の意味公準について考える-階層的な様相表現を中心にして」より