こうした時間の論理とともに可能世界間を扱う概念として様相がある。命題論理に様相を取り入れた真理的な様相の基本的な考え方は、可能世界がいかように変化しても変わらぬ事柄(例、3+4=7)と偶然ある世界で真となる事柄(例、1マルクは、75円)を区別することである。
真理的な様相は、必然的に真であることを全ての可能世界で真、真である可能性があることをある可能世界で真と表現し、これらに(2)のような様相演算子を当てている。
(2 ▢A:Aがすべての世界で真のとき、真。
◇A:Aがある可能世界で真のとき、真。
花村嘉英(2022)「モンタギュー文法の意味公準について考える-階層的な様相表現を中心にして」より