ここでは、Dowty et al (1981)に従い、PTQで採用されている個体概念(s, e)の代わりに単に個体(e)を当てている。表現のタイプ付与は、モデル内でのそのタイプの可能な支持対象(D)の決定につながる。指示対象は、モデル理論のプリミティブな要素(個体(e), 真理値(t), 内包または指標(s))からなり、例えば、D(指標(s)(可能世界(i)と時点(j)の対)の集合からtタイプの集合への関数と読む)は、命題を、Dは、個体の集合を、D<s, , t>>は、個体の集合の属性を表す。
PTQのように、統語カテゴリーに意味タイプを割り当ててから翻訳規則が設定されることはない。まず、カテゴリーCの語彙項目(α)の翻訳が(16)の部分木により認可される。*
(16) C,α‘
↓
α
花村嘉英(2022)「イディオム-モンタギュー文法からGPSGそしてHPSGへ」より