フランツ・カフカの「変身」で執筆脳を考える9


5 まとめ 
 
 受容の読みによる「異化と人の最小価値」という出力は、すぐに共生の読みの入力となる。続けて、データベースの問題解決の場面を考察すると、「適応と反応」という人間の脳の活動と結びつき、その後、信号のフォーカスは、購読脳の出力のポジションに戻る。この分析を繰り返すことにより、「フランツ・カフカと適応」というシナジーのメタファーが見えてくる。 
 この種の実験をおよそ100人の作家で試みている。その際、日本人と外国人60人対40人、男女比4対1、ノーベル賞作家30人を目安に対照言語が独日であることから非英語の比較を意識してできるだけ日本語以外で英語が突出しないように心掛けている。 

参考文献

日本成人病予防協会監修 健康管理士一般指導員受験対策講座3 心の健康管理 ヘルスケア出版 2014
佐藤晃一 ドイツ文学史 明治書院 1979
関口存男 ドイツ語文法 接続法の詳細 三修社 1981
手塚富雄 ドイツ文学案内 岩波文庫 1981
花村嘉英 計算文学入門-Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか? 新風舎 2005
花村嘉英 从认知语言学的角度浅析鲁迅作品-魯迅をシナジーで読む 華東理工大学出版社 2015 
花村嘉英 日语教育计划书-面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用 日本語教育のためのプログラム-中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで 東南大学出版社 2017
花村嘉英 从认知语言学的角度浅析纳丁/戈迪默 ナディン・ゴーディマと意欲 華東理工大学出版社 2018
花村嘉英 シナジーのメタファーの作り方-トーマス・マン、魯迅、森鴎外、ナディン・ゴーディマ、井上靖 日语教育与日本学研究(上海分会)-大学日语教育研究国际研讨会论文集 2018  
花村嘉英 川端康成の「雪国」に見る執筆脳について-「無と創造」から「目的達成型の認知発達」へ 日语教育与日本学研究(上海分会)-大学日语教育研究国际研讨会论文集 華東理工大学出版社 2019 
花村嘉英 社会学の観点からマクロの文学を考察する-危機管理者としての作家について 日语教育与日本学研究(上海分会)-大学日语教育研究国际研讨会论文集 2020
花村嘉英 横光利一の「蝿」の執筆脳について ファンブログ 2020
藤本淳雄他 ドイツ文学史 東京大学出版会 1981
Franz Kafka Die Verwandlung Reclam 1984
Egon Schwarz Nachwort für die Verwandlung Reclam 1984


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