ヘルマン・ヘッセの“Schön ist die Jugend”で執筆脳を考える7


【連想分析2】

表3 情報の認知 

A 表2と同じ。情報の認知1 3、情報の認知2 2、情報の認知3 1、人工知能 1
B 表2と同じ。情報の認知1 2、情報の認知2 2、情報の認知3 2、人工知能 2
C 表2と同じ。情報の認知1 2、情報の認知2 1、情報の認知3 1、人工知能 2
D 表2と同じ。情報の認知1 2、情報の認知2 2、情報の認知3 2、人工知能 2
E 表2と同じ。情報の認知1 3、情報の認知2 2、情報の認知3 2、人工知能 2

分析例
(1)“Schön ist die Jugend”執筆時のヘッセの脳の活動を「葛藤と洞察」という組からなると考えている。彼の文体が内面の葛藤を表現できるようなことばを開示するためである。
(2)情報の認知1(感覚情報)
感覚器官からの情報に注目することから、対象の捉え方が問題になる。また、記憶に基づく感情は、扁桃体と関係しているため、条件反射で無意識に素振りに出てしまう。このプロセルのカラムの特徴は、①ベースとプロファイル、②グループ化、③その他の反応である。
(3)情報の認知2(記憶と学習)
外部からの情報を既存の知識構造へ組み込む。この新しい知識はスキーマと呼ばれ、既存の情報と共通する特徴を持っている。また、未知の情報はカテゴリー化されて、経験を通した学習につながる。このプロセルのカラムの特徴は、①旧情報、②新情報である。
(4)情報の認知3(計画、問題解決)  
受け取った情報は、計画を立てるプロセスでも役に立つ。その際、目的に応じて問題を分析し、解決策を探っていく。しかし、獲得した情報が完全でない場合は、推論が必要になる。このプロセルのカラムの特徴は、①計画から問題解決へ、②問題未解決から推論へ、である。  
(5)人工知能1 執筆脳を「葛藤と洞察」としているため、母の半生と感情の表出が重要となり、そこに専門家としての調節が効力を発揮する。①記憶、②感情、③その他

花村嘉英(2020)「ヘルマン・ヘッセの“Schön ist die Jugend”の執筆脳について」より


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