島崎藤村の「千曲川のスケッチ」で執筆脳を考える-自然や文化の観察者の立場から12


6 まとめ
 
 受容の読みによる「写生と研究」という出力は、すぐに共生の読みの入力となる。続けて、データベースから信州の山に住む人々の人柄を写生した場面を考察すると、「共感と批判」という人間の脳の活動と結びつき、その後、信号のフォーカスは、購読脳の出力のポジションに戻る。この分析を繰り返すことにより、「島崎藤村と観察に基づく思考」というシナジーのメタファーが作られる。

参考文献

大山正・中島義明共編 実験心理学への招待 サイエンス社 2012
島崎藤村 千曲川のスケッチ 新潮文庫 2004
日本成人病予防協会監修 健康管理士一般指導員受験対策講座3 心の健康管理 ヘルスケア出版 2014
花村嘉英 計算文学入門-Thomas Mannのイロニーはファジィ推論といえるのか? 新風舎 2005
花村嘉英 从认知语言学的角度浅析鲁迅作品-魯迅をシナジーで読む 華東理工大学出版社2015 
花村嘉英 日语教育计划书-面向中国人的日语教学法与森鸥外小说的数据库应用 日本語教育のためのプログラム - 中国語話者向けの教授法から森鴎外のデータベースまで 東南大学出版社 2017
花村嘉英 「シナジーのメタファーの作り方-トーマス・マン、魯迅、森鴎外、ナディン・ゴーディマ、井上靖」 日语教育与日本学研究(上海分会)-大学日语教育研究国际研讨会论文集 華東理工大学出版社 2018 
花村嘉英 从认知语言学的角度浅析纳丁/戈迪默 ナディン・ゴーディマと意欲 華東理工大学 出版社 2018
花村嘉英 「川端康成の『雪国』に見る執筆脳について-「無と創造」から「目的達成型の認知発達」へ」『 日语教育与日本学研究(上海分会)-大学日语教育研究国际研讨会论文集』華東理工大学出版社 2019 
花村嘉英 社会学の観点からマクロの文学を考察する-危機管理者としての作家について  日语教育与日本学研究(上海分会)-大学日语教育研究国际研讨会论文集 2020
平野謙 解説 千曲川のスケッチ 新潮文庫 2004
山室静・関良一・剣持武彦 藤村詩集 日本近代文学大系 角川書店 1983

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